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鍵はお持ちですがダイヤル番号が分かりません。今まではダイヤルをガムテープで固定しっぱなしで鍵だけで金庫を開け閉めしていたそうです。それで最近ガムテープが剥がれかけていたので、貼り直そうとしたところダイヤルを誤って動かしてしまい、ダイヤル番号は既に分からない状態だったため開けられなくなりご依頼をいただきました。

ダイヤル番号の解読をすれば問題なく開きます。但し、金庫が正常な状態であればです。以前過去の記事でも触れましたが、長期的にダイヤル部未稼働により内部グリースが固着している場合、外部から正解の番号を解読する事は出来なくなります。その場合はダイヤルを破錠しないと解錠できません。

今回はかなり長期的にガムテープで固定していたとの事で嫌な予感がしますが・・・、上記の理由により破錠しないと解錠できない可能性がある事をお客様にお話しし、その場合破錠しての解錠作業に移行する旨ご了承いただきましたので、いざ解錠作業開始です。

専用コンピュータにて番号の解読を始めると・・・特定の回数と特定の番号の組み合わせに差し掛かると、ダイヤルが動かなくなります・・・固着不良に間違いありません。もうこの場合、外部から正解の番号を把握することは不可となりますので破錠に移行します。業務用金庫の破錠って結構大変なんですよね。メーカーさんも簡単には開けられないように作っていますので。

無傷でのダイヤル解読が不可となりましたので、ダイヤルを破錠した後、リロッキング装置を解除して無事解錠です。（さらっと書いてますが、かなり苦労しています。）

【写真】左から順に解錠前、解錠中、解錠後

ダイヤルの修繕も可能でしたが、むしろ鍵だけで使えるようにしてほしいとのご希望でしたので、ダイヤル部は金属プレートで塞ぎ、鍵だけで操作できるように仕様変更致しました。ご依頼ありがとうございました。

～ご注意点～
まれに一般の方で、DIYでダイヤル破壊をして解錠を試みようとする方がいらっしゃるのですが・・・結論から言いますと絶対に無理ですのでお止め下さい。業務用金庫というのはダイヤルを破壊すると、金庫内部のリロッキング装置（安全装置）が作動するようになっており、二重三重にロックがかかるようになっていますので、最終的にそれも解除して、ようやく解錠に至るのです。金庫の構造を把握しているプロでなければリロッキングの解除はまず不可能です。中途半端に一般の方が変なダイヤル破壊の仕方をされますと、外部からのリロッキング解除が困難になる場合もあり、そうなると通常の作業料金ではまずお受けできなくなりますので、絶対にやめて下さいね。